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MNPワンストップとツーストップは何が違うのか
電話番号をそのまま他社へ移すMNP(携帯電話番号ポータビリティ)には、2つのやり方があります。ひとつは、いま契約している会社で「MNP予約番号」を発行し、その番号を持って乗り換え先に申し込むツーストップ方式です。もうひとつは、2023年5月24日に始まったMNPワンストップ方式です。乗り換え先のWebサイトから申し込めば、手続きの途中で乗り換え元のサイトに移動して転出の申請まで済ませられます。予約番号を自分で控えておく必要はありません。
スマホ代の固定費を下げたいときは、格安プランへの乗り換えがいちばん効果の大きい手段です。ところが乗り換えそのものが「面倒そう」で後回しになりがちです。この記事では、ワンストップ方式の手順を段階ごとに分け、どこで手続きが止まりやすいかを整理します。手順は主に楽天モバイルとNTTドコモの公式案内に沿っており、内容は2026年10月時点で確認したものです。
ツーストップ方式には期限があります。ドコモの案内では、予約番号の有効期間は予約した日を含めて15日間です。さらに乗り換え先ごとに「残りの日数」の条件があります。ドコモオンラインショップで申し込む場合は残り10日以上、楽天モバイルにWebで申し込む場合は残り7日以上が必要とされています。ワンストップ方式なら予約番号を取らないので、この残り日数を気にする必要はありません。
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手続きの流れを5段階で整理する
楽天モバイルの公式ガイドをもとに、ワンストップで乗り換えるときの流れを段階ごとに並べます。他社でもおおむね同じ流れですが、画面の名前や順番は乗り換え先の案内で確認してください。
1. 事前準備
- 本人確認書類(後で説明するとおり、2026年からはICチップ付きの書類が事実上前提)
- 乗り換え先の会員ID・パスワード(楽天モバイルなら楽天会員)
- 支払いに使うクレジットカードまたは銀行口座
- 乗り換え元のログインID・パスワード(ドコモならdアカウントなど)
- 使う端末が対応しているか、SIMカードとeSIMのどちらにするか
2. 乗り換え先に申し込む
電話番号を選ぶ画面で「他社から乗り換え(MNP)」を選び、乗り換え元の会社を指定します。
3. 電話番号の引き継ぎを申請する
楽天モバイルでは、申し込んだ後に「my 楽天モバイル」の申し込み履歴から引き継ぎを申請します。そこから乗り換え元のワンストップ申請ページに移り、乗り換え元のIDでログインして転出を承認します。ここが「ワンストップ」の中心になる手順です。
4. 転入手続き(回線の切り替え)
SIMカードが届いたら「MNP転入を開始する」から切り替えます。eSIMのように届く物がない場合は、申請の後そのまま進めます。
5. 開通と初期設定
回線が切り替わると、元の会社との契約は終わります。その後はAPN設定や通話アプリの設定など、乗り換え先の案内に沿って進めます。
申し込みの前に止まりやすい条件
乗り換え元がワンストップに対応していない
ワンストップ方式は、乗り換え元と乗り換え先の両方が対応しているときだけ使えます。楽天モバイルの案内には、乗り換え元として使える会社が挙がっています。ドコモ・au・ソフトバンクとそのサブブランドやオンライン専用プラン(ahamo、UQ mobile、povo、ワイモバイル、LINEMO)のほか、IIJmio、mineo、イオンモバイル、BIGLOBEモバイル、J:COM MOBILE、日本通信SIM、NUROモバイル、HISモバイル、メルカリモバイルなどです。一覧は後から増えることがあり、最新の状況は乗り換え先の公式ページや総務省の携帯電話ポータルサイトで確認してください。
予約番号をすでに取っている/店舗で申し込む
楽天モバイルは、ワンストップが使えない場合として3つを挙げています。「乗り換え元が対象外」「MNP予約番号を取得済み」「ショップで申し込む」です。とりあえず予約番号を取っておくと、かえってワンストップは使えなくなります。店舗で申し込む場合はツーストップ方式になります。
契約名義が一致しない
乗り換え元と乗り換え先の契約名義は同じである必要があります。家族名義の回線を自分名義に移したい場合は、乗り換え元で先に名義を変えるのが基本です。楽天モバイルの案内では、乗り換え元で名義を変えられないときは、転入した後に楽天モバイル側で名義変更(譲渡)をする流れになっています。ショップで申し込めば、乗り換えと名義変更を同時にできるとされています。また、本人確認書類の情報と会員情報(氏名・住所など)も一致している必要があります。
乗り換え元のID・パスワードが分からない
手順3では乗り換え元のサイトにログインします。このとき二段階認証が求められることがあります。ドコモのWeb手続きでは、dアカウントでのログインに加えてパスキー認証などが必要と案内されています。久しぶりにログインする人は、申し込む前にログインできるかを確かめておくと安心です。どうしてもログインできない場合は、予約番号を使うツーストップ方式に切り替えることになります。
2026年4月から変わったオンラインの本人確認
最近の乗り換えでいちばん大きく変わったのが、本人確認の方法です。携帯電話不正利用防止法の施行規則が改正され、2026年4月1日から、対面以外(オンライン)で契約するときの本人確認が変わりました。本人確認書類の画像を送る方法や、写しを郵送する方法はなくなりました。現在は、ICチップの情報を読み取って送る方法と、電子証明書(マイナンバーカードの公的個人認証)を使う方法に一本化されています。
各社は施行日より前から段階的に切り替えています。ドコモオンラインショップは2026年1月28日から、新規契約とMNPの本人確認をICチップ読み取りと公的個人認証に限定しました。報道によると、運転経歴証明書はオンラインでは使えなくなりました。ICチップに記録された住所と、申し込みに入力した現住所が違うと申し込めないとされています。楽天モバイルも2026年3月中に書類画像のアップロードなどを終え、ICチップ読み取りによる確認に移ったと報じられています。
この変更で気をつけたいのは次の点です。
- マイナンバーカードや運転免許証など、ICチップ付きの書類が必要
- ICチップを読み取れるNFC対応のスマホと、各社の指定アプリが必要
- 引っ越したのに書類の住所を変えていないと、住所が合わずに手続きが進まない
- マイナンバーカードの公的個人認証では暗証番号を入力するため、忘れていると止まる
店舗での契約(対面)についても、2027年4月1日から、ICチップの読み取りを原則とする改正が予定されています。今後は店舗でもICチップ付きの書類を求められることが増えるとみられます。具体的な運用は各社の発表を確認してください。
切り替えの当日から翌月に起きやすいこと
受付時間を過ぎると開通が翌日になる
楽天モバイルの案内では、受付時間によって完了日が変わります。引き継ぎの申請は0:00〜21:20なら当日中に完了し、21:21以降は翌日9:00以降の処理になります。転入手続き(回線の切り替え)も、9:00〜21:00なら当日中に開通できますが、それ以外の時間は翌日9:00以降です。締め切りの直前に手続きすると当日に開通しないことがあり、その間は電話がつながらない時間が出る場合があります。
放置していても自動で切り替わる場合がある
楽天モバイルは、転入手続きを済ませないまま有効期限の満了日を迎えると、その日の午前10時に自動で楽天回線へ切り替わり、課金が始まると案内しています。SIMが届いた後に忙しくて放っておいても、元の回線がずっと使えるわけではありません。
乗り換え元の最終月と割引の終わり
回線が切り替わった時点で、乗り換え元との契約は解約になります。解説記事では、ドコモは解約した月の料金を日割りしないとされています。月の初めに切り替えると、その月の基本料金をほぼまるごと払うことになります。最終月の請求の扱いは会社やプランで違うため、乗り換え元の公式情報を確認してください。ドコモは、ファミリー割引や光回線・でんきとのセット割で「ペア回線」に指定している番号を移す場合、事前の手続きが必要になることがあると案内しています。家族の割引が減らないかも先に確認しておきましょう。
手数料と端末
ドコモは、MNP転出の手数料を無料と案内しています。乗り換え先の事務手数料は会社や申し込む窓口で変わります。たとえばドコモへ転入する場合、店頭では契約事務手数料4,950円(税込)がかかり、ドコモオンラインショップなら無料です。端末をそのまま使う場合、楽天モバイルの案内では2021年10月以前に発売された製品はSIMロック解除が必要なことがあるとされています。
乗り換え前の確認チェックリスト
- 乗り換え元・乗り換え先の両方がワンストップに対応しているか
- MNP予約番号をまだ取っていないか(取ったなら残り日数が足りるか)
- 両方の契約名義が同じか、会員情報と本人確認書類の内容が一致しているか
- ICチップ付きの本人確認書類とNFC対応スマホがあり、書類の住所が現住所になっているか
- 乗り換え元のIDとパスワードでログインでき、二段階認証が通るか
- 申請と転入手続きを受付時間内(楽天モバイルなら21時ごろまで)に終えられるか
- 家族割やセット割のペア回線になっていないか、最終月の料金がどう扱われるか
ワンストップ方式で手順は減りましたが、名義・ログイン・本人確認書類のどれか1つでもそろわないと、そこで手続きが止まります。この3つを先に確認し、平日の昼間など時間に余裕のあるときに申請から開通まで済ませるのが確実です。各社の条件は変わることがあるため、申し込む前に公式の案内を確認してください。
参考にした情報源
- 他社からの乗り換え(MNP)の手続き方法|楽天モバイル
- 他社からドコモへの携帯電話番号ポータビリティ(MNP)の手続き方法|NTTドコモ
- MNPを利用した解約お手続き方法|NTTドコモ
- MNPワンストップ方式による新たなMNP手続きの受付を開始|NTTドコモ
- MNPワンストップ申請開始に伴う総務省「携帯電話ポータルサイト」の更新について|総務省
- ドコモオンラインショップ、本人確認を“ICチップ読み取り”へ変更 1月28日~|ケータイ Watch
※ 本記事は 2026年10月13日 時点で公開されている情報を元に作成しています。制度や仕様は変更されることがあるため、判断の前に公式の発表をご確認ください。
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