スマホの手数料については「契約事務手数料は3,850円」「Webで手続きすれば無料」「解約金はもうない」という3つの理解が広まっています。いずれもある時点までは正しかったのですが、2025年夏から2026年夏にかけて大手各社が相次いで改定し、いまは前提条件付きでしか成り立ちません。この記事は2026年9月16日時点の各社の公式案内をもとに、誤解されやすい点から整理します。金額はすべて税込です。
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「事務手数料は3,850円」は店頭4,950円へ横並びになった
3,850円という金額は、2023年にドコモが店頭とコールセンターの手数料を一律3,850円にそろえ、au・ソフトバンクも同水準だったために定着したものです。ところが2025年から2026年にかけて、3社の店頭手数料は順に4,950円へ引き上げられました。
- ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMO:2025年8月20日から、店頭の新規契約・機種変更などが3,850円から4,950円に。SoftBank 光やSoftBank Airの事務手数料も3,300円から4,950円になりました。
- ドコモ:2025年9月5日から、ドコモショップ・量販店・コールセンターでの新規契約、機種変更、SIM再発行、電話番号変更などが3,850円から4,950円に。ドコモ光・ahamo光の新規契約は3,300円から4,950円です。
- au・UQ mobile:KDDIが2026年6月22日に発表し、2026年8月1日から店頭(au Style・auショップ・UQスポット)の新規契約・機種変更・SIM/eSIM発行などが3,850円から4,950円に。auひかりの新規登録料も3,300円から4,950円です。
3社とも理由は「物価高に伴う各種費用の上昇」とされています。つまり3,850円はもはや店頭の標準額ではなく、後述するWeb手続きの金額として残っているに過ぎません。家族4回線を店頭で乗り換えると、契約事務手数料だけで19,800円(4,950円×4回線)になる計算です。
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「Webなら無料」はドコモだけ。auは3,850円、ソフトバンクは受け取り方で変わる
店頭が値上がりした一方で、Web手続きの扱いは会社ごとに3通りに分かれました。ここが最も誤解されやすい点です。
- 無料のグループ:ドコモはWeb手続きを「無料(変更なし)」と明記しています。ahamoは新規契約の事務手数料がかからず、楽天モバイルとpovo2.0も契約事務手数料は0円です。
- 3,850円のグループ:au Online ShopとUQ mobile オンラインショップは3,850円です(2026年8月3日更新のau公式FAQ)。ワイモバイルのオンラインストアとLINEMOも通常3,850円で、以前は無料だったソフトバンクのオンラインショップも2025年8月20日から3,850円になりました。
- 4,950円のグループ:店頭手続き全般に加え、ソフトバンクのオンラインショップで「店舗受け取り」を選んだ場合も4,950円です。Webで申し込んでも受け取り場所で店頭価格になる点は見落としがちです。
無料のグループにも前提条件があります。楽天モバイルは2025年11月19日から、同一名義で累計5回線目以上の契約に1回線3,850円の契約事務手数料を設けました。povo2.0も同一名義で累計6回線目以降は1回線3,850円です。家族の回線を1人の名義にまとめている場合は対象になり得ます。
3,850円のグループでは、期間限定で無料になる施策が繰り返し行われています。2026年9月時点では、ワイモバイルのオンラインストアが2026年8月7日から9月30日まで新規契約・乗り換え・機種変更の事務手数料を無料としており、LINEMOも2026年8月3日から9日のように週単位で無料期間を設けた例があります。条件や期間は都度変わるため、申し込み時点の公式案内で確認してください。
SIM再発行は「eSIMか」「店頭かWebか」で0円から4,950円まで開く
契約時より見落とされやすいのが、SIMの再発行や、端末購入を伴わない機種変更でのSIM切り替えにかかる手数料です。同じ会社でも経路によって金額が大きく異なります。
- ドコモ:店頭でのSIM再発行・eSIM再発行は4,950円、Web手続きは無料です。ahamoはサイトからのSIMカード再発行が1,100円、eSIM再発行はキャンペーンにより無料ですが、端末故障や紛失などを理由にドコモショップで手続きすると4,950円かかります。
- au・UQ mobile:店頭のSIM・eSIM発行は2026年8月1日から4,950円です。My auなどWebでのeSIM発行は無料、または当面無料と案内されています。povo2.0はSIMカード再発行が3,850円、eSIM再発行は440円ですが当面の間は無料です。
- ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMO:2026年1月21日から、Webでの端末購入を伴わないSIM再発行・機種変更はeSIMが無料、USIMカードが1,100円になりました。店頭は4,950円です。
- 楽天モバイル:SIMカードの交換・再発行は3,300円、eSIMは0円です。
整理すると、eSIM対応端末を使い、自分でWebから再発行できる人は0円から1,100円で済み、物理SIMを店頭で再発行する人は最大4,950円になります。「SIMをなくしたらとりあえずショップへ」が、いちばん高くつく経路です。
「解約金はもうない」は崩れた。1年以内の解約に最大1,100円
2年縛りの解約金は、ドコモが2021年10月、ソフトバンクが2022年2月、auも2022年3月末までに廃止しました。MNP転出手数料も総務省のガイドライン改正で2021年4月からWeb手続きは原則無料となり、いまは各社0円です。ここまでは多くの人が知っている通りです。
しかし2024年以降、「短期解約」に対する契約解除料が別の形で戻ってきています。旧来の解約金と違い、対象は契約から1年以内の解約に限られ、金額も月額1か月分程度です。
- au・UQ mobile:2024年6月1日以降の契約では「利用実態がない」などの条件付きで990円でしたが、2025年10月1日以降の新規契約は1年以内の解約であれば一律1,100円です。au・UQ mobile・povo間の番号移行、8日間キャンセル、スマイルハート割引適用回線は対象外です。
- ドコモ:2025年3月1日以降の契約に条件付きで導入され、2025年7月1日以降の個人名義の新規契約(MNP含む)は、1年以内の解約で1,100円が請求対象になりました。月額1,100円未満のプランは月額と同額で、8日以内キャンセルやハーティ割引適用回線は対象外です。
- ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMO:2026年6月1日に発表され、2026年7月1日以降に新規契約・乗り換え・番号移行で加入した回線は、回線提供開始月から12か月以内の解約申し込みで契約解除料がかかります。ソフトバンクの主要プランは1,100円、データ定額なしは748円、キッズフォンは528円。ワイモバイルはシンプル3 S/Mが858円、Lが1,100円。LINEMOはベストプランが990円、ベストプランVが1,100円です。3ブランド間の番号移行と8日間キャンセルは対象外です。
- 楽天モバイル:2025年4月1日以降に申し込み・利用開始した回線は、1年以内の解約でプラン料金の月額最低利用金額1か月分(最大1,078円)、Rakuten最強U-NEXTは1,100円の解約事務手数料がかかります。初期契約解除や譲渡・承継などは除きます。
いずれも金額は小さいものの、「契約日がどのルールの適用日より後か」で扱いが変わるため、家族の回線ごとに契約月を控えておく価値があります。なお、ドコモの案内では解約月の料金プランやデータパックの月額は日割りされないとされており、解約金以外にも「1か月分」が動くことがあります。
家計の判断材料:手数料は「乗り換え1往復のコスト」に換算する
通信費を下げるための乗り換えでも、入るときの事務手数料と、1年以内に出るときの契約解除料を合わせると、節約効果が相殺されることがあります。2026年9月16日時点の公式案内に基づく1回線分で試算します。
- 月額が500円下がる乗り換えで、Web手数料3,850円を払う場合、回収には約8か月かかります(3,850円÷500円=7.7か月)。
- 店頭手数料4,950円なら約10か月です(4,950円÷500円=9.9か月)。
- 1年以内にさらに乗り換えて契約解除料1,100円を払うと合計6,050円になり、回収には約12か月かかります。1年以内の再乗り換えでは元が取れない計算です。
- ドコモのWeb手続き、ahamo、楽天モバイル、povo2.0のように契約事務手数料が0円の経路なら、初月から差額がそのまま効きます。
月額差が大きいほど回収は早くなるため、これは「乗り換えるな」という話ではありません。手数料を月額に割り戻して並べる、という判断の順序の話です。
申し込み前に確認したい5つの分岐
- 店頭かWebか:同じ手続きでも差は1,100円から4,950円です。
- 受け取り方法:ソフトバンクのオンラインショップは店舗受け取りを選ぶと4,950円になります。
- eSIMか物理SIMか:再発行時の差が最も大きく、eSIMを自分で設定できるかで0円と4,950円が分かれます。
- 契約日:ドコモは2025年7月1日、au・UQ mobileは2025年10月1日、ソフトバンク3ブランドは2026年7月1日、楽天モバイルは2025年4月1日以降の契約が1年以内解約の対象です。
- 同一名義の回線数:楽天モバイルは累計5回線目以上、povo2.0は累計6回線目以降で契約事務手数料3,850円がかかります。
最後に、一度きりに見える手数料の中には毎月かかるものもあります。auでは紙の請求書を受け取る窓口取扱手数料が2026年9月請求分から1通473円から583円に上がり、楽天モバイルの口座振替手数料は月110円です。年に直せば数千円になるため、支払い方法や請求書の受け取り方も固定費として見直す対象になります。契約時の手数料は初回の請求に合算されるのが一般的で、乗り換え初月の請求が想定より高く見える理由はここにあります。各社の金額と条件は改定が続いているため、申し込み前に公式サイトの最新の案内を確認してください。
参考にした情報源
- 各種手続きに関わる事務手数料を改定 | お知らせ | NTTドコモ
- 各種手数料などの改定について | KDDI ニュースルーム
- 新規契約の手数料を知りたい | au よくあるご質問
- 2026年度「窓口取扱手数料」の改定について | au
- (更新)各種手数料などの改定について | 企業・IR | ソフトバンク
- [オンラインショップ]契約にあたり、手数料はかかりますか? | ソフトバンク FAQ
※ 本記事は 2026年9月16日 時点で公開されている情報を元に作成しています。制度や仕様は変更されることがあるため、判断の前に公式の発表をご確認ください。
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