「固定費はカード払いで1%還元」の前提条件と例外|公共料金0.2%、国税は1万円99円【2026年9月】

  • 2026.09.26
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「カード払いにすれば1%戻る」はどこまで本当か

固定費の見直しでよく勧められるのが「口座振替をやめてクレジットカード払いにすれば、毎月の支払いに1%のポイントが付く」という方法です。楽天カードの基本の付与率は「100円につき1ポイント」なので、1%という数字自体は間違いではありません。ただし、固定費に多い電気・ガス・水道、税金、年金保険料では前提が変わります。この記事では、2026年9月時点で楽天カードの公式案内、国税庁、日本年金機構・自治体が公表している情報をもとに、「1%」が成り立つ条件と成り立たない例外を整理します。

先に結論を書くと、1%がほぼそのまま効くのはスマホ代や一部の新電力の料金などです。大手の電気・ガス・水道、税金、国民年金、NHK受信料は付与率が0.2%に下がります。さらに税金にはカード決済の手数料がかかり、国民年金は口座振替のほうが割引が大きくなります。支払先ごとに見ると、カード払いが一番得とは限りません。

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前提1:付与率は支払先によって「500円につき1ポイント」に下がる

0.2%になる支払先

楽天カードは2021年6月から、公共料金などの一部の支払先で付与率を「500円につき1ポイント」(0.2%)に下げています。楽天カードの案内や関連報道によると、対象は次のとおりです。

  • 公共料金(電気料金・ガス料金・水道料金など。楽天カードが公表している一覧に載っている事業者)
  • 税金(自動車税、固定資産税、住民税など)、地方税共同機構(eLTAX)
  • 国民年金保険料
  • NHK放送受信料(2024年8月1日利用分から「100円につき1ポイント」→「500円につき1ポイント」に変更)

NHK受信料をケーブルテレビなどの団体一括支払で払っている場合は、「100円につき1ポイント」のままとされています。同じNHK受信料でも、払い方によって付与率が変わるということです。

一覧に載っていない事業者は1%のまま

楽天カードの案内では、一覧に載っていない事業者への支払いは「100円につき1ポイント」とされています。たとえば楽天でんきは、楽天カードで払うと「地域電力会社を利用した際の5倍」、つまり100円につき1ポイントになると公式サイトで案内しています。ほかの新電力やガス会社が一覧に入っているかどうかは会社ごとに違うので、切り替える前に楽天カードの「還元率が異なるご利用先」ページで事業者名を確認してください。

なお、楽天でんきは楽天カードのポイントとは別に、電気だけの契約なら料金200円につき1ポイント、ガスとセットなら100円につき1ポイントの独自特典があります。この特典はクレジットカード払いの場合だけが対象で、コンビニ払込票で払うと付きません。

前提2:ポイントは「1回の利用ごと」に端数が切り捨てられる

楽天カードは2023年11月請求分から、ポイントの計算方法を変えました。以前は「その月の利用額の合計」に対して100円につき1ポイントでしたが、現在は「1回の利用ごと」に計算し、100円未満はその都度切り捨てます。関連報道で紹介された例では、3,980円・5,980円・2,650円・1,110円の4回の買い物に付くポイントが、合計額で計算する旧方式の137ポイントから、新方式では135ポイントに減っています。

固定費は月1回の請求が多いため、影響は1件につき最大99円分の端数です。ただ、請求額が小さいほど、この端数の割合は大きくなります。たとえば楽天モバイルの3GBまでの料金1,078円(税込)なら付くのは10ポイントで、実際の付与率は約0.93%です。0.2%の支払先では500円未満が切り捨てられるので、たとえば月3,400円の水道料金なら6ポイント(約0.18%)になります。

例外1:税金はポイントより決済手数料のほうが大きくなりやすい

税金をカードで払うと、付与率が0.2%に下がるうえに決済手数料がかかります。国税庁のクレジットカード納付Q&A(2026年9月時点)によると、手数料は次のとおりです。

  • 納付額1万円まで:99円
  • 1万円を超え2万円まで:198円
  • 以後1万円を超えるごとに99円ずつ加算

手数料は1万円ごとに99円で、ほぼ1%です。国税庁は「手数料ですから国には帰属しません」と説明しており、税額とは別に払うお金です。

たとえば国税を5万円納める場合、手数料は495円です。楽天カードのポイントは0.2%で100ポイントなので、差し引き395円ほどの持ち出しになります。仮に1%付くカードで払っても500ポイントで、手数料とほぼ同じです。住民税や固定資産税などの地方税も、自治体や使う決済サービスによって手数料がかかることがあるので、納付前に自治体の案内で確認してください。

税金をカードで払う意味は、ポイントよりも「支払いを翌月以降に回せる」「分割やリボ払いを選べる」といった資金繰りの面にあります。分割やリボ払いには別に手数料(金利)がかかるので、節約策として考えるなら、まずは口座振替やスマホ決済アプリ、ダイレクト納付などの手数料がかからない方法と比べるのが現実的です。

例外2:国民年金は口座振替のほうが割引が大きい

国民年金保険料は、まとめて前払いする「前納」で割引を受けられます。ただし、割引額は払い方によって違います。練馬区が公表している令和8年度(2026年度)の前納額を見ると、月額保険料は17,920円で、前納の割引額は次のとおりです。

  • 2年前納:口座振替417,150円(割引17,370円)/現金・クレジットカード418,510円(割引16,010円)
  • 1年前納:口座振替210,530円(割引4,510円)/現金・クレジットカード211,220円(割引3,820円)
  • 6か月前納:口座振替106,300円(割引1,220円)/現金・クレジットカード106,650円(割引870円)
  • 早割(当月分を当月末に振替):口座振替17,860円(割引60円)。クレジットカードでは利用できません

1年前納で比べると、口座振替とカードの差は690円です。一方、211,220円を楽天カードで払ったときのポイントは0.2%で422ポイントです。ポイントを入れてもカード払いのほうが約270円不利になります。2年前納では差が1,360円に広がり、418,510円に付く837ポイントでは埋まりません。

ただし、1%付くカードで払う場合や、ポイント還元のキャンペーンがある場合は計算が変わります。また、口座振替・クレジットカードでの前納と、現金での2年前納は、事前に年金事務所への申し込みが必要です。申込期限は日本年金機構の案内で確認してください。

家計への当てはめ方:支払先ごとに「実際の付与率−手数料」で並べる

ここまでの内容をまとめると、固定費をカード払いに変えるかどうかは、支払先ごとに次の順で確認すると判断しやすくなります。

  • 楽天カードの「還元率が異なるご利用先」の一覧に、その支払先が載っているか(載っていれば0.2%)
  • カード払いで決済手数料がかかるか(国税は1万円ごとに99円)
  • 口座振替だけの割引があるか(国民年金の前納・早割など)
  • 請求額が小さく、100円未満の切り捨ての影響が大きくないか

試算の前提として、大手の電力会社に月12,000円、一覧に載っているガス会社に月6,000円を楽天カードで払う家庭を考えます。0.2%の場合、ポイントは24ポイント+12ポイントで月36ポイント、年432ポイントです。「1%戻る」という前提で見込んだ年2,160ポイントとは約1,700ポイントの差になります。同じ金額でも、一覧に載っていない電力会社やガス会社なら1%のままなので、ポイントの差は「カードを変えるか」だけでなく「どの会社と契約しているか」でも決まります。ただし、電力会社を選ぶときは、ポイントより料金単価の差のほうがずっと大きくなりやすい点に注意してください。

付与率は楽天カードの判断で変わることがあり、実際に2021年、2023年、2024年と段階的に変更されてきました。ここで紹介した数値は2026年9月時点で確認できた情報です。支払方法を切り替える前に、楽天カード、国税庁、日本年金機構、お住まいの自治体の最新の案内を確認してください。

参考にした情報源

※ 本記事は 2026年9月26日 時点で公開されている情報を元に作成しています。制度や仕様は変更されることがあるため、判断の前に公式の発表をご確認ください。

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