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スマホ代の請求額は「回線」「端末」「付帯」の3行に分ける
固定費を見直すとき、スマホ代は「毎月◯円」という1つの数字で見られがちです。ただ、実際の請求額には性質の違う費用が混ざっています。この記事では、請求額を次の3行に分けて、削りやすいものから順に並べます。
- 回線(通信+通話):プランの基本料、データ容量、通話料。翌月からでも変えられます
- 付帯サービス:端末補償、留守番電話、コンテンツ系のオプションなど。単体で外せることが多い費用です
- 端末代(分割払い):機種代金の割賦。回線を乗り換えても残債は残るため、すぐには減りません
この分け方が大事なのは、大手キャリア利用者の請求額のおよそ半分が端末代だからです。MMD研究所が2026年8月に行った「通信サービスの料金と容量に関する実態調査」(2026年9月15日公表、全国18〜79歳が対象)によると、大手4キャリア利用者の月額平均(通信+通話+端末)は8,802円でした。このうち通信+通話が4,427円、端末代が4,375円で、端末代が約49.7%を占めています。
前年からの増加は大半が端末代
同じ調査を2025年9月と比べると、大手4キャリアの合計は251円増えました。内訳は通信+通話が7円増、端末代が244円増です。「スマホ代が上がった」と感じる場合でも、プラン料金より機種代の上昇が効いているケースがあると分かります。サービス区分ごとの月額平均(2026年8月調査)は次のとおりです。
- 大手4キャリア:合計8,802円(通信+通話4,427円/端末4,375円)
- 大手のオンライン専用プラン:合計6,651円(3,141円/3,510円)
- キャリアのサブブランド:合計5,411円(2,718円/2,693円)
- MVNO(格安SIM):合計4,330円(1,681円/2,649円)
MVNOでも端末代は月2,649円で、通信+通話の1,681円を上回っています。回線を安くしても、端末代の行が残る限り請求額の下がり幅には限りがあります。
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削る順1:回線は「契約容量と実際の使用量の差」から見る
最初に手をつけやすいのは回線の行です。翌月から効き、端末代と違って過去の契約に縛られにくいためです。手がかりになるのは、契約しているデータ容量と実際の使用量の差です。
上記のMMD研究所の調査では、大手4キャリア利用者のうち契約容量が31GB超の人は38.3%でした。一方で、実際の使用量が7GB以下の人は51.7%です。同じ人を突き合わせた数字ではありませんが、大容量プランを契約しながら実際にはそれほど使っていない層が一定数いることがうかがえます。
MM総研の2026年7月の調査でも、スマホの月間データ通信量は平均13.94GBに対して中央値は4GBで、4GB以下の利用者が54.2%を占めたと報じられています。平均値は一部のヘビーユーザーに引っ張られるため、自分の使用量は平均と比べず、直近3か月の実績で確認するほうが確実です。
区分を変えたときの差額の目安
MMD研究所の2026年8月調査の「通信+通話」の平均値で、大手4キャリアと比べた差額を出すと次のようになります。
- オンライン専用プラン:月1,286円、年15,432円の差
- サブブランド:月1,709円、年20,508円の差
- MVNO:月2,746円、年32,952円の差
これは各区分の利用者の平均を比べた数字で、同じ使い方の人が乗り換えたときの節約額ではありません。通話の多さ、家族割や光回線とのセット割の有無で実際の差額は変わります。目安としては「自分の使用量に合った容量の料金」と「今の回線部分の請求額」を比べるのが妥当です。
削る順2:付帯サービスは明細の「オプション」欄を1行ずつ確認する
付帯サービスは、1つあたりの金額は小さくても、端末購入時の加入がそのまま続いていることがあります。調査の平均値では切り出されていない項目なので、自分の明細で確認するしかありません。見るポイントは次の3つです。
- 端末補償:分割払いが終わった古い端末にかけ続けていないか。端末の残りの価値と比べて保険料が見合っているか
- 無料期間つきオプション:契約時に「初月無料」で付けたものが有料に切り替わっていないか
- 他で重複しているサービス:クレジットカードや家電量販店の保証、別の動画・音楽サブスクと中身が重なっていないか
付帯サービスは回線や端末と違って、外しても乗り換えの手続きがいりません。そのため、回線の見直しと同じタイミングか、それより先に片づけられます。オプションによっては解約月の扱いが日割りにならないものもあるため、各社の案内で解約条件を確認してください。
削る順3:端末代は「今」ではなく「次の買い替え」で効く
端末代の行は、回線を乗り換えても消えません。分割払いの残りは通常そのまま支払いが続きます。端末代を減らす判断が実際に効くのは、次に機種を買い替えるときです。
MM総研の2026年7月調査では、スマホの平均購入価格は8万1,747円で、iPhoneに限ると11万4,234円と報じられています。24回払いなら、8万円台で月3,000円台、11万円台で月4,000円台です。上で見た各区分の端末代の平均(月2,600〜4,400円程度)と大きくずれない水準です。
値引きには上限がある
端末の値引きは法令で上限が決まっています。総務省令の改正で、2023年12月27日から値引きの上限は次のように整理されました。
- 端末価格4万円以下:上限2万円
- 4万円超〜8万円:価格の50%まで
- 8万円超:上限4万円
同じ改正で、回線契約を伴わない端末単体の購入にも割引規制がかかるようになりました。高額機種ほど「値引きで安く見える」幅には限りがあるため、端末代の行を小さくする手段は主に「価格帯を選ぶ」「今の端末を長く使う」「返却プログラムなどの条件を理解したうえで使う」の3つになります。返却型の購入方法は、返却時の端末の状態などに条件があるため、各社の規約を確認してください。
乗り換えにかかるコストを先に確認する
回線の行を削るときは、乗り換えにかかるコストを差し引いて判断します。携帯電話の期間拘束契約については、2019年10月1日施行の電気通信事業法改正で、中途解約の違約金の上限が1,000円とされました。かつての「2年縛りで違約金9,500円」のような負担は、法律上なくなっています。
ただし、ほかにも費用が出ることがあります。確認しておきたいのは次の点です。
- 新しい回線の契約事務手数料(窓口かWebかで異なる場合がある)
- 光回線や家族割とのセット割が外れることによる、ほかの回線の値上がり
- 端末の分割払いに付いていた割引が、回線の解約で終わらないか
特にセット割は、スマホ1台の差額だけ見ると得に見えても、家族の回線や自宅の光回線の割引が外れて、世帯の合計では差が縮むことがあります。乗り換える前に、世帯全体の請求額で比べてください。
世帯の見直し手順:3行の表を作って上から削る
ここまでの内容を、家計で使う手順にまとめます。
- 手順1:家族全員の直近の明細から「通信+通話」「付帯サービス」「端末代(残り回数も)」を書き出す
- 手順2:各回線の直近3か月のデータ使用量を確認し、契約容量との差を出す
- 手順3:付帯サービスのうち、重複しているものや不要なものを先に外す
- 手順4:回線部分を、使用量に合った区分・容量の料金と比べる。セット割の影響も含めて世帯合計で計算する
- 手順5:端末代は、残り回数と次の買い替え予定時期をメモしておき、買い替えのときに価格帯を見直す
大手4キャリアを使う4人世帯が平均どおりの請求額なら、合計は月8,802円×4人=35,208円です。このうち端末代の約1万7,500円はすぐには減りません。今すぐ見直せるのは、回線部分の約1万7,700円と付帯サービスです。数字は2026年8月時点の調査の平均値を使った試算で、各家庭の実際の請求額は契約内容によって異なります。最新の料金は各社の公式発表を確認してください。
参考にした情報源
- スマホの通信料と端末代は増加傾向、大手キャリアの平均は月額8802円 MMDが調査(ITmedia Mobile)
- 2025年9月通信サービスの料金と容量に関する実態調査(MMD研究所)
- 原価高騰でスマホの月額料金と端末代金が上昇、データ通信量の平均は? MM総研が調査(ITmedia Mobile)
- 「端末値引き4万円まで」「白ロム割規制」は12月27日から 電気通信事業法の省令改正が決定(ITmedia Mobile)
- 「2年縛り」が消えて、携帯料金はどうなるのか 各社の対応と予想される「次の一手」(J-CAST)
※ 本記事は 2026年10月2日 時点で公開されている情報を元に作成しています。制度や仕様は変更されることがあるため、判断の前に公式の発表をご確認ください。
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