日経平均4万円でもまだ買い? これから始める新NISAに効く投資の鉄則とは【日経プラス9】(2024年2月26日)

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2024年2月26日放送のBSテレ東「日経ニュース プラス9」より、特集の一部をYouTubeで配信します。
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26日の東京株式市場は日経平均株価が135円高の3万9,233円と、22日に付けた史上最高値を更新しました。米ダウ工業株30種平均は東京市場が休場だった23日まで3営業日連続で上昇し、リスク選好意欲を一段と強めた海外投資家の買いが日本株にも波及しています。コモンズ投信の伊井哲朗社長、ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストと、歴史的な局面にあるマーケットの今後を展望します。

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BSテレ東「日経ニュース プラス9」番組HP
https://www.bs-tvtokyo.co.jp/plus9/

日経平均株価が史上最高値を更新し、4万円の大台が視野に入ったこの局面で、多くの人が抱いた疑問は「今から買っても遅くないのか」という一点に尽きます。折しも新NISAが始まった2024年、投資を始めるべきかどうかの判断は、目先の株価水準よりも制度の設計思想と自分の時間軸をどう噛み合わせるかにかかっています。この記事では、最高値更新という出来事の背景を整理しながら、これから資産形成を始める人が押さえておくべき「鉄則」の中身を掘り下げます。

34年ぶりの最高値更新は何を意味していたのか

日経平均株価が1989年末に付けた史上最高値を超えたのは2024年2月のことで、実に34年以上の歳月を要しました。この長い停滞期間は「失われた30年」と呼ばれ、バブル崩壊後の不良債権処理、デフレの定着、企業の内部留保積み上げといった構造的な問題が重なった結果です。裏を返せば、最高値更新は単なる数字の話ではなく、日本企業の稼ぐ力や資本効率に対する評価が変わりつつあることの表れでもありました。

この局面を後押しした要因は複数あります。東京証券取引所が上場企業に対してPBR(株価純資産倍率)の改善を求めたことで自社株買いや増配の動きが広がったこと、円安が輸出企業の業績を押し上げたこと、そして米国株の堅調さを背景に海外投資家がリスクを取る姿勢を強めたことです。日本株の売買代金の過半は海外投資家が占めるとされ、彼らの資金フローが指数を大きく動かす構図は今も変わりません。つまり最高値更新は、国内要因と海外要因が同時に噛み合った結果であって、日本国内の景気実感だけでは説明しきれない現象だったということです。

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「高値づかみ」への不安と、新NISAが前提とする時間軸

株価が高いときに投資を始めることへの抵抗感は自然な感情です。しかし、指数が最高値を更新している状態そのものは、必ずしも割高を意味しません。株価の水準は企業が生み出す利益との対比で評価されるものであり、利益が伸びていれば株価が上がっても割高感は生じません。一方で、株価が上がった理由が業績の裏付けではなく期待先行や金融緩和による資金流入だった場合には、調整局面で大きく値を戻すこともあります。この見極めは専門家でも意見が分かれるところで、個人が「今が高いか安いか」を正確に当て続けるのは現実的ではありません。

新NISAが従来の制度と決定的に違うのは、非課税期間が無期限化され、生涯投資枠という形で長期保有を前提とした設計になった点です。つまり制度そのものが「短期の値動きに一喜一憂せず、時間を味方につけて増やす」という発想に立っています。積立投資は購入タイミングを分散させる仕組みであり、価格が下がった局面では同じ金額でより多くの口数を買えるため、結果として平均取得単価をならす効果が期待できます。始めるタイミングを完璧に選ぶことよりも、始めて続けることのほうが制度の恩恵を受けやすい——これが新NISAの設計から自然に導かれる考え方です。

これから始める人が押さえておきたい実務上の勘所

まず確認したいのは、投資に回すお金の性質です。数年以内に使う予定のある資金や、生活防衛のための備えまで株式に振り向けると、相場が下落したときに最も不利なタイミングで売らざるを得なくなります。当面使わないお金であることが、長期投資を続けるための前提条件になります。そのうえで、全世界株式型や米国株式型といった指数連動の投資信託が新NISAの初心者向け選択肢として広く語られるのは、少額から幅広い銘柄に分散でき、信託報酬などのコストが比較的抑えられているためです。ただし全世界株式型といっても構成比の多くを米国が占めるものが一般的で、「分散しているつもりが米国株への依存度が高い」という点は理解しておく必要があります。

また、円安が進んだ局面で外貨建て資産に投資すると、その後円高に振れたときには円換算のリターンが目減りします。日本株か海外株か、あるいは為替ヘッジの有無をどう考えるかは、自分の資産全体のバランスで判断すべき論点です。そして最も重要なのは、下落局面での行動をあらかじめ決めておくことでしょう。株式市場は歴史的に何度も大きな調整を経験しており、今後もそれが起きない保証はありません。積立を止めない、狼狽して売らない、といった自分なりのルールを平時のうちに言語化しておくことが、結局のところ最大のリスク管理になります。投資判断はあくまで自己責任であり、専門家の見通しも将来を約束するものではないという前提を忘れないことが、長く続けるための出発点です。


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