固定費は「割引がぶら下がっていない順」に削る|光の解約でセット割1,210円×人数分が消える【2026年9月】

  • 2026.09.08
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固定費は「金額の大きい順」ではなく「ぶら下がりの少ない順」に削る

固定費の見直しは、ふつう金額の大きいものから手をつけます。ところが通信費まわりだけは、この順番が裏目に出ることがあります。理由は単純で、いまのスマホ・光回線・電気の料金は、契約どうしが割引でつながっているからです。ひとつ解約すると、そこにぶら下がっていた別の契約の割引まで同時に消えます。

そこで、固定費を金額で並べる前に、次の3つに分解します。

  • 単独契約:解約しても他の請求に影響しないもの(動画・音楽のサブスク、単体で入っているオプションなど)
  • ぶら下がっている契約:他の契約があることで安くなっているもの(セット割の適用を受けているスマホ回線)
  • 土台になっている契約:解約すると他の契約の割引が消えるもの(光回線、電気、家族割グループの1回線)

着手はこの順番どおり、上からです。単独契約は削った額がそのまま残りますが、土台契約は「浮く額」から「消える割引」を引かないと、本当の効果が出ません。以下、2026年9月時点で各社が公式ページに掲載している金額をもとに、実際にいくらぶら下がっているのかを見ていきます。金額はいずれも税込です。

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光回線にぶら下がっている割引は、1回線あたり1,100〜1,210円

NTTドコモの「ドコモ光セット割」は、ドコモ光の契約者と同一の「ファミリー割引」グループ内にある対象プランのスマホ料金を割り引く仕組みです。公式ページによると、割引額は「ドコモ MAX」「ドコモ ポイ活 MAX」「ドコモ ポイ活 20」「ドコモ mini」で永年1,210円/月、「eximo」「eximo ポイ活」「irumo(0.5GBを除く)」で永年1,100円/月。対象の光サービスは「ドコモ光 1ギガ」「ドコモ光 10ギガ」で、ahamoとahamo光は対象外です。割引が受けられるのはグループ内20回線までとされています。

この1,210円という水準は、2025年4月24日のドコモの発表で、同年6月5日提供開始の新料金プラン4種に合わせて、従来の1,100円から引き上げられたものです。

KDDIの「auスマートバリュー」は、2025年7月1日以降の対象プランで最大1,100円/月(「スマホミニプラン+」「U18バリュープラン」は550円/月)。ソフトバンクの「おうち割 光セット」は、基本プラン(音声)と「データプランペイトク2」「データプランテイガク無制限」などの組み合わせで1,100円/月、期間は永年です。

ここで効いてくるのが人数です。4人家族全員がドコモの新プランで、ドコモ光を契約している場合、ドコモ光セット割だけで1,210円×4回線=月4,840円、年に直すと58,080円になります。光回線の月額が仮に5,000円台後半だとすると、解約して手元に浮く額は月1,000円に満たない計算です。「光をやめれば月5,000円以上減る」という見立ては、この時点で崩れます。

家族割は「人数の階段」なので、1回線減らすと残り全員が上がる

もうひとつの土台が、家族割グループそのものです。これらの割引は人数で段階が変わるため、誰か1人が抜けると、残った人の割引額まで下がります。

ドコモの「みんなドコモ割」は、公式ページによると2回線で550円、3回線以上で1,210円(「ドコモ MAX」「ドコモ ポイ活 MAX」「ドコモ ポイ活 20」の場合。その他の対象プランは1,100円)。申込みは不要で、条件を満たせば自動適用とされています。ソフトバンクの「新みんな家族割」も同様の構造で、「データプランペイトク2」などでは2回線660円、3回線以上1,210円です。

ここに階段の落とし穴があります。ドコモで3回線のグループから1回線を解約すると、残る2回線の割引は1回線あたり1,210円から550円へ、つまり各660円下がります。2回線分で月1,320円、年15,840円の逆風です。ソフトバンクの3回線→2回線でも、1,210円から660円へと各550円下がり、2回線で月1,100円になります。

プラン変更でも同じことが起きます。ドコモの「みんなドコモ割」でカウント対象になるのは音声通話が可能な料金プランで、「2in1」「キッズケータイプラス」「キッズケータイプラン」「irumo(0.5GB)」は除かれます。ソフトバンクの「新みんな家族割」にも、グループの回線数にはカウントされるものの割引対象プランではない、という区分が公式に明記されています。安いプランに移したつもりが、家族全体の割引を削っていた、という事故はここで起きます。

楽天モバイルの「最強家族割」は1回線あたり月110円で、グループの上限は20回線。金額が小さいぶん、抜けたときの逆風も小さいという意味では、階段の段差が浅いタイプです。

割引には「維持コスト」がある。正味の額で数える

もうひとつ、額面の割引をそのまま信じないための視点が、条件を満たすために払っている費用です。

ソフトバンクの「おうち割 光セット」は、SoftBank 光で適用を受けるために、光BBユニットレンタル・Wi-Fiマルチパック・電話サービス(ホワイト光電話やBBフォンなど)への加入が必要とされています。公式FAQによれば、この3つをまとめた「オプションパック(セット割)」の月額は550円です。つまりスマホ1回線だけで適用を受けている世帯では、1,100円-550円=正味550円/月。3回線なら3,300円-550円=2,750円/月で、人数が増えるほど条件維持コストの重みは軽くなります。

auスマートバリューは、対象の自宅インターネットに加えて電話サービスの契約が必要とされている点が特徴です。公式ページの注記では、auひかり ホーム・ずっとギガ得プランの場合として基本料金5,610円/月に加えて電話の月額利用料が別途必要である旨が示されています。割引を受けるために電話を契約しているなら、その分は差し引いて考える必要があります。

回線数の上限も確認しておきたい条件です。auスマートバリューは自宅インターネット1回線につきau携帯電話合計10回線まで(ホームルーター利用時は9回線)とされています。

電気を替えるとスマホ代が上がる、という順番違い

土台は光回線だけではありません。UQ mobileの「自宅セット割」には、自宅のインターネットとセットにする「インターネットコース」と、auでんき/UQでんきとセットにする「でんきコース」があり、いずれも「トクトクプラン2」「トクトクプラン」「ミニミニプラン」で1,100円/月の割引です(「くりこしプランS/M +5G」は638円、「くりこしプランL +5G」は858円)。

でんきコースを使っている世帯が、電気代を下げようとして別の小売電気事業者に切り替えると、その瞬間に1,100円×回線数の割引が消えます。2回線なら月2,200円、年26,400円。電気の切り替えでこれを上回る削減ができるかどうかを先に確かめないと、固定費全体では増える可能性があります。

あわせて押さえておきたいのが、この割引が申込制であること、そして「インターネットコース」と「でんきコース」は重複して適用されず、インターネットコースが適用されるとされている点です。両方あるから2倍、にはなりません。なお2025年7月1日からは、別住所の家族も対象に拡大されています(別姓や別住所の場合は店頭手続きと家族関係を証明する書類が必要とされています)。

削る順番と、着手前に確認する3つのこと

以上をふまえると、実際の手順はこうなります。

  • 第1段階:ぶら下がりゼロの単独契約から削る。サブスク、単体オプション、使っていない有料サービス。ここは削った額がそのまま毎月残ります。
  • 第2段階:請求内訳を開いて、割引の行を全部書き出す。「○○セット割」「みんな○○割」といった行が、どの契約を条件にしているかを1枚に並べます。
  • 第3段階:土台契約に手をつけるのは最後。解約や乗り換えで浮く額から、消える割引の合計(1回線あたりの額×回線数)を引いた差額で判断します。

手続きのタイミングにも注意が必要です。auスマートバリューについては、公式ページに「割引の適用は解約のお申し込み月の前月をもって終了」との記載があります。ソフトバンクの新みんな家族割も、条件を外れた場合は「その請求月の適用をもって割引を終了」とされています。月末に動くか月初に動くかで、1か月分の割引が変わりうるということです。

ここに挙げた金額と条件は、2026年9月時点で各社の公式ページ・FAQに掲載されている内容です。料金プランの新設や改定にあわせて割引額や対象プランは変わります(ドコモの1,100円→1,210円がまさにその例です)。実際に解約や乗り換えを決める前に、契約中のプラン名で公式の提供条件書と割引ページを確認してください。

参考にした情報源

※ 本記事は 2026年9月8日 時点で公開されている情報を元に作成しています。制度や仕様は変更されることがあるため、判断の前に公式の発表をご確認ください。

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